small basic
Microsoft Small Basic(マイクロソフト スモール ベーシック)は、マイクロソフト社によって開発された、特に子供やプログラミング初心者向けに設計されたプログラミング言語およびその開発・実行環境です。
主な特徴:
- シンプルで習得しやすい: プログラミング学習の初期段階でつまずきやすい複雑な要素を排除し、命令や文法が最小限に抑えられています。予約語(プログラミング言語で特別な意味を持つ単語)は14個と非常に少なく、直感的に理解しやすいように作られています。
- 初心者向けに特化: テキストベースのプログラミングですが、入力支援機能(インテリセンスに似た機能)があり、コードの入力を助けてくれます。また、グラフィック表示も簡単に行え、特に「タートルグラフィックス」という、画面上のカメを操作して図形を描く機能は、視覚的にプログラミングの結果を理解するのに役立ちます。
- 無償で利用可能: ソフトウェアは無料で提供されており、誰でも手軽にプログラミングを始めることができます。
- 段階的な学習: Small Basicでプログラミングの基礎を学んだ後、より高度なプログラミング言語(例えばVisual Basic .NETなど)へステップアップするための入門としての役割も期待されています。
- 実行環境: Windowsの様々なバージョンで動作するデスクトップアプリケーション版のほか、Windows 10向けにはストアアプリ版も提供されています。さらに、Webブラウザ上で利用できる「Small Basic Online (SBO)」も存在し、こちらはオープンソースソフトウェアとして公開されています。
歴史と進化:
Small Basicは、プログラミングの楽しさを手軽に体験してもらうことを目的に登場しました。過去にはKinectセンサーをサポートしたバージョンなどもリリースされています。また、Small Basicのシンプルさを継承しつつ、いくつかの機能改善や.NETプラットフォームとの連携を強化した「Small Visual Basic (sVB)」という派生バージョンも存在します。
まとめると、Microsoft Small Basicは、プログラミングの世界への第一歩を踏み出す人々のために、学習のハードルを下げ、楽しみながら基本的な概念を習得できるように工夫された教育向けのプログラミング環境です。